
書斎で、作家の坂井が倒れていた。床には血で「クマ」と書かれていた。
容疑者は三人。出版社の編集者の熊谷、坂井の元弟子の久野麻衣、隣人の西村。
熊谷は名字が「クマ」で始まる。ところが、事件の夜は海外に出張していて、搭乗記録がある。西村は、名字にも名前にも「ク」や「マ」は含まれない。
坂井は、犯人の名前を書き残そうとして、途中で力尽きたと考えられる。
「クマ」は、誰を指しているのでしょう。
行き詰まったら、ヒントを順番に一つずつ開封してください。
アリバイのある人が、犯人であるはずはありません。
「クマ」を、一つの単語ではなく、二つの頭文字だと考えてみましょう。
三人の姓と名の頭文字を、書き出します。
「クマ」は、誰を指しているのでしょう。
真相に最も近いものを選んでください。
久野麻衣(頭文字がク・マ)
答えは「久野麻衣」です。
「クマ」を名字の書き出しと読むと熊谷になりますが、熊谷には確かなアリバイがあります。そこで、書き残した二文字を「姓の頭文字」と「名の頭文字」と読むと、久野(ク)と麻衣(マ)になります。
力尽きかけた坂井は、名字と名前を書く余裕がなく、頭文字だけを残したのです。名前の全体を探すより、短い文字を別の読み方で見直すと、手がかりが生きてきます。
「クマ」という音から、名字に「クマ」がつく人物へ、すぐ目が向いてしまうからです。
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